お墓の石は、こんな場所から生まれていた。 「やさとみかげ」の丁場を訪ねて|石のことなら 栗原石材本店|茨城・水戸市 お墓の専門店

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2026/04/21
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お墓の石は、こんな場所から生まれていた。 「やさとみかげ」の丁場を訪ねて
4代目・栗原のコラム

お墓の石は、こんな場所から生まれていた。
「やさとみかげ」の丁場を訪ねて

茨城県石岡市・加波山の丁場見学レポート

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栗原石材本店 4代目・栗原 茨城県水戸市 1899年創業。お墓ディレクター・終活カウンセラー在籍。

こんにちは。栗原石材本店の4代目、栗原です。

石材店を継いでから、丁場(ちょうば)——石の採掘現場——には何度も足を運んできました。お客様に使っていただく石は、カタログや写真だけで判断せず、できる限り自分の目で産地を確かめたい。それが私の変わらないこだわりです。

先日も、茨城が誇る銘石「やさとみかげ」の丁場を訪ねてきました。石岡市、加波山の東側。標高500mを超える山の中に、その場所はあります。

そんな丁場に行って、圧倒された話です。

1. 何度来ても、この規模には息をのむ

車で山道を上り、現場に近づくにつれて、木々の間から白っぽい岩肌が見え始めます。そしてたどり着いた丁場は——何度見ても、まるで映画のセットのような光景です。

全長50メートル、高さ35メートル。ビルで言えば10階建てほどの高さの岩壁が、目の前に垂直に切り立っています。しかも、それが人の手によって切り出された断面なのです。

何度来ても、この岩壁の前では自然と背筋が伸びます。
お客様のお墓になる石は、こういう場所から生まれてくる。その事実を体で感じるためにも、私は定期的に丁場へ足を運ぶようにしています。産地を自分の目で確かめた上で「この石をおすすめします」と言える——それが石材店としての誠実さだと思っているからです。

採掘場に眠るやさとみかげの埋蔵量は約100万立方メートル。国内屈指の規模です。そして、この石が生まれたのは今から約6500万年前——地球の深部でマグマがゆっくりと冷えて固まり、長い長い時間をかけてできた花崗岩です。

恐竜が絶滅した頃と、だいたい同じ時代。その石が、今この山の中に眠っていて、私たちが毎日触れているお墓になる。そう思うと、なんとも不思議な感覚になりました。

📋 やさとみかげ 基本データ
産地
茨城県石岡市 加波山東側
採掘場規模
全長50m・高さ35m
埋蔵量
約100万㎥(国内屈指)
石の年齢
約6500万年前に形成
石の種類
花崗岩(御影石)
採掘の歴史
鎌倉時代より続く

2. 採掘の現場——「石を切る」ということの過酷さ

現場の方に採掘の様子を教えていただきました。今は「ワイヤーソー」という機械を使って石を切り出しているそうです。細いワイヤーを高速で走らせ、岩盤を切断していく方法です。

しかしかつては、そんな機械はありませんでした。

📖 採掘技法の変遷 大正〜昭和初期:発破(火薬)で岩盤を砕く。粉塵・騒音が激しく、危険と隣り合わせの作業だった。
その後:ジェットバーナー(火力で岩を切断)が主流に。ただし1日の切断量はわずか3㎥。
現在:ワイヤーソーを導入。同じ3㎥をわずか1時間で切り出せるようになった。

「ジェットバーナーで1日かけて切っていた量を、今は1時間でできます」と教えてもらったとき、正直少し安堵しました。でも同時に、昔の職人たちがどれほどの時間と労力をかけてこの山と向き合っていたか、改めて想像しました。

しかも採掘は、ただ石を切り出せばいいわけではありません。岩盤の割れ目・石目の向き・埋まり方を読みながら、使える石・使えない石を見極めていく。100万㎥の埋蔵量のうち、実際に製品として使えるのはごく一部です。膨大な量の石が、見えないところで「捨てられて」いる。

石材店として毎日石を触っていても、採掘現場のことは何も知らなかった、と思いました。「石を使っている」のではなく「石を使わせてもらっている」という感覚が、初めてリアルに感じられた気がします。

3. 一枚の墓石ができるまで——採掘から完成まで

丁場で切り出された石が、皆さんのお墓になるまでには、実はこれほどの工程を経ています。

1
採掘(丁場での切り出し)
ワイヤーソーで山の岩盤から原石を切り出す。石目の向きや割れ目を見極め、使える石を選別。採掘された原石の多くはここで選び落とされる。
2
荒割り・大割り
大きな原石をおおまかなサイズに割る工程。石の「石目」(割れやすい方向)を読みながら、チゼルやウェッジを使って割っていく。ここでも職人の経験と目利きが問われる。
3
工場への搬出・加工
原石を工場に運び、墓石の形に切り出す。丁場から工場まで、重機による慎重な搬送が必要。
4
切削・磨き(研磨)
墓石の形に切り出した後、表面を何度も研磨して光沢を出す。粗い砥石から細かい砥石へ、段階的に磨き上げていく工程。仕上がりの美しさはここで決まる。
5
彫刻(家名・戒名の刻み)
家名・戒名・没年月日などを彫刻する。サンドブラストや手彫りで行う。一字一字が永久に残る大切な作業。
6
現地での据え付け工事
霊園の区画に基礎を作り、墓石を設置する。耐震施工を施しながら、慎重に据え付ける。ここまで来てようやく「お墓」の完成。
7
開眼供養・納骨
住職による魂入れ(開眼供養)を経て、遺骨が納骨される。山の中の石が、ここでようやくご先祖様の「居場所」になる。

採掘から完成まで、早くても数ヶ月はかかります。そしてこの先何十年・何百年にわたって、その石は外の風雨に晒され続けながら、ご家族を見守り続けることになります。

丁場に立って、岩壁を見上げながら思ったのは——石が「材料」ではなく「命」のように感じられる、ということでした。6500万年かけて生まれ、職人の手を渡り、ご先祖様の居場所になる。その時間の重さを、改めて胸に刻んで帰ってきました。
——4代目・栗原

4. やさとみかげ——「神が宿る石」と呼ばれる理由

加波山は、700以上もの礼拝地が存在する霊峰です。その山の懐で採れるやさとみかげは、古くから「神が宿る石」とも言われてきました。

淡い青みがかった上品な色合い。光沢が長く保たれ、サビが出にくく風化しにくい性質。加工しやすい適度な硬度。——これだけの特長を持ちながら、鎌倉時代からこの地で採掘され続けてきた石です。明治時代には、近代化を進める東京の建築材料として政府が調査した際にも発見された、茨城が誇る銘石のひとつです。

🪨 やさとみかげの特徴 色合い:淡い青みがかったグレー。石英の薄灰色が点在する独特の表情
耐久性:サビが出にくく風化しにくい。潮風にさらされても数百年形を保った石碑の実績あり
加工性:耐久性を保ちながら加工しやすい絶妙な硬度バランス
歴史:鎌倉時代から石碑・五輪塔・灯篭・墓石に使われてきた実績

5. 丁場を訪ねて、石材店として感じたこと

今回の丁場見学も、石材店として改めて自分の仕事を見つめ直す時間になりました。

私たちが毎日扱っている石は、何億年もかけて地球の中で生まれ、危険と隣り合わせの過酷な現場で切り出され、何人もの職人の手を渡って、やっとお客様のもとに届きます。

丁場に足を運ぶたびに思うのは——「お客様に自信を持っておすすめできる石を選ぶ責任」です。カタログや仕様書だけでは伝わらない、石の表情・質感・現場の空気感。それを自分の目と体で確かめた上で、はじめて「この石をおすすめします」と言える。それが1899年からこの地で石と向き合ってきた、栗原石材本店の姿勢です。

水戸市に帰ってきてから、またお客様のお墓を見ます。同じ石のはずなのに——丁場を訪れた後は、いつもより少しずっしりと重く見えます。

6. 茨城県央・鹿行エリアの皆さまへ

栗原石材本店は1899年創業。お墓ディレクター・終活カウンセラーが在籍し、水戸市をはじめ茨城県全域のお墓づくりをサポートしています。やさとみかげをはじめとする地元の銘石についても、実際に産地を見てきた経験をもとに、丁寧にご説明できます。「どんな石が合っているか相談したい」という方も、ぜひお気軽にご連絡ください。

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丁場を訪ねて——持ち帰った言葉

「石は材料ではなく、命だ」——丁場の岩壁の前に立つたびに、そう感じます。

6500万年かけて生まれた石が、採掘・加工・彫刻・据え付けという膨大な工程を経て、ご先祖様の居場所になる。お客様に使っていただく石は自分の目で確かめたい——その思いで、これからも産地に足を運び続けます。

石選びやお墓づくりでご相談のある方は、ぜひ気軽にLINEでご連絡ください。丁場を何度も訪ねてきた4代目が丁寧にお答えします。

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